Gemini Notebookで教科書数百冊が無料に【2026年10月】
Gemini Notebook(旧 NotebookLM)で勉強している人には、うれしいニュースです。
2026年10月29日(米国時間)、Google は Gemini Notebook で教科書数百冊を無料で使えるようにしたと発表しました。米国とインドの提供元の教科書をノートブックの「ソース」に加えると、教科書の内容に沿って質問に答え、引用元の箇所へのリンクも示します。

これまで自分で PDF などを集めて読み込ませていた「教材」を、Google 側が用意したカタログから選べるようにした——という位置づけの更新です。
この記事はこんな人向けです
- Gemini Notebook(旧 NotebookLM)を勉強や資格の学習に使っている人
- 「教科書が無料で使える」というニュースを見て、何がどこまで使えるのか知りたい人
- 日本のアカウントや日本語で使えるのかを、公式情報で確かめたい人
Gemini Notebookの教科書機能とは?一言でまとめると
Gemini Notebook のソースとして、Google が用意した教科書を無料で追加できる機能です。発表の要点を表にまとめます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2026年10月29日(米国時間、Google 公式ブログ) |
| 対象 | 学生(発表の表現は「students」) |
| 教科書の数 | 数百冊(hundreds of textbooks) |
| 主な提供元 | OpenStax、Open Textbook Library、S Chand Publishing など(米国とインド) |
| 料金 | 無料(at no charge) |
| できること | 教科書に基づく回答(引用・リンク付き)、学習ガイド・練習クイズ・フラッシュカードなどへの変換 |
| 追加方法 | ノートブックで「Add sources」→「Textbooks」 |
| 日本での提供 | 発表・ヘルプには記載がない(2026年10月31日時点) |

ポイントは、教科書を自分で探してアップロードしなくてよいことです。カタログから選ぶだけで、その教科書を根拠にした回答や学習用の資料を作れます。
背景:Expert Intelligenceの延長
今回の機能は、Google が 2026年8月27日に発表した「Expert Intelligence」 の延長にあたります。Expert Intelligence は、信頼できる情報源を Google の AI 製品の中で使えるようにする、Google 横断の取り組みです。
最初に始まったのは、Google Play ブックスで購入した電子書籍を Gemini Notebook に追加する機能でした。Bloomsbury、O’Reilly Media、Penguin Random House などの 10万冊超が対象で、その本に基づいて質問に答えたり、クイズや音声解説を作ったりできます。
このとき Google は、今後は教科書(textbooks)やビジネス調査レポートなども追加できるようにすると予告していました。今回の発表は、その「教科書」の部分が形になったものです。
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2025年9月9日 | OpenStax と提携し、人気の教科書6冊を NotebookLM の公開ノートブックに |
| 2026年8月27日 | Expert Intelligence を発表。購入した Play ブックスの電子書籍を追加可能に |
| 2026年10月29日 | 米国・インドの提供元の教科書数百冊を無料で追加可能に |
OpenStax との関係は今回が初めてではありません。Google は 2025年9月に OpenStax と組み、Biology 2e や Chemistry 2e などの教科書を NotebookLM の公開ノートブックにしています(Google Workspace Updates)。今回は、それを自分のノートブックのソースとして選べる形に広げたと言えます。
何ができる?3つのポイント
公式発表で挙げられている使い方は、次の3つです。
① 教科書に基づいて答え、引用元を示す
教科書をソースに加えると、回答はすべてその教科書に基づいたものになります。回答にはインラインの引用が付き、元の教科書の該当箇所へ直接移動できるリンクも示されます。
AI の回答が本当に正しいかを、教科書の原文で確かめながら勉強できるのが大きな利点です。
② 学習ガイド・クイズ・フラッシュカードを作る
教科書の内容を、学習ガイド、練習クイズ、フラッシュカードなどに作り替えることもできます。章を読んだ後の復習や、試験前の確認に向いた機能です。
Gemini Notebook では、ソースからスライドや動画も作れます。スライドを生成前に直せる機能は、こちらの記事で紹介しています。

③ 他の資料と組み合わせる
Expert Intelligence の発表では、本を自分の情報など他のソースと組み合わせて使えることが特長として挙げられています。教科書も同じノートブックのソースの1つになるため、授業のノートや配布資料と一緒に読み込ませる使い方が考えられます。
ただし、教科書を他のソースと組み合わせたときの具体的な動きは、今回の発表には書かれていません。
どの教科書が使える?主な提供元
発表で名前が挙がっている提供元は、次の3つです。
| 提供元 | 拠点 | 公式の説明など |
|---|---|---|
| OpenStax | 米国 | 大学向けなどの無料の教科書を提供(OpenStax) |
| Open Textbook Library | 米国 | 発表で提供元として名前が挙がっている |
| S Chand Publishing | インド | 発表で提供元として名前が挙がっている |
発表は「providers in the U.S. and India including …」と書いており、この3つ以外の提供元も含まれます。ただし、提供元の全体の一覧、教科書の科目や冊数の内訳は公表されていません。カタログの中身は、Gemini Notebook の「Textbooks」の画面で確かめることになります。
教科書の言語も、発表とヘルプには書かれていません。参考までに、Play ブックスの電子書籍で Gemini Notebook に追加できるのは、一部の英語の電子書籍とされています(Google Play ヘルプ)。
使い方:「ソースを追加」→「Textbooks」
公式発表とヘルプにある手順は次のとおりです。
- Gemini Notebook で、自分が所有するノートブックを開くか、新しく作る
- 左側の 「Add sources」(ソースを追加) を選ぶ
- 「Textbooks」 を選んで、使える教科書のカタログを表示する
- 使いたい教科書を選んで、ソースに追加する
ヘルプ(英語版)のソースの種類には、「Play Books & textbooks」 の項目が加わっています。注意点として、次のことが書かれています。
- 追加できるのは対象の教科書(eligible textbooks)だけ
- 現時点ではテキストのみに対応
- 無料ユーザーは1つのノートブックに最大50ソースまで
- モバイルアプリでは、ソースの追加に制限がある場合がある
(出典:Gemini Notebook ヘルプ「Add or discover new sources for your notebook」)
教科書1冊がソース何個分に数えられるかは、ヘルプには書かれていません。
Gemini アプリのチャットから「@Gemini Notebook」でノートブックを操作する方法は、こちらの記事でまとめています。

日本で使える?公式で分かっていること
国内のニュースでは「日本でも利用可」と紹介しているものもありますが、Google の公式発表とヘルプには、日本で使えるかどうかは書かれていません(2026年10月31日時点)。公式で確認できることを整理します。
| 項目 | 公式で確認できること |
|---|---|
| 対象地域 | 記載なし(書かれているのは「米国とインドの提供元」の教科書であること) |
| 教科書の言語 | 記載なし |
| 英語版ヘルプ | ソースの種類に「Play Books & textbooks」が追加済み |
| 日本語版ヘルプ | ソースの種類は「Play ブックス」のみで、教科書の記載はまだない |
| Play ブックスの電子書籍 | 対象は一部の英語の電子書籍 |

日本から使いたい人は、自分のノートブックで「ソースを追加」を開き、「Textbooks」の項目が表示されるかを見るのが確実です。表示されなければ、そのアカウントではまだ使えないということになります。
なお、提供元が米国とインドであることから、日本の小中高の教科書は今回の対象には含まれていないと考えられます。
反応:「日本の教科書も」という声
日本では、Impress Watch の記事がはてなブックマークのテクノロジーカテゴリで上位に入り、2026年10月31日朝の時点で129ブックマークが付いています(はてなブックマーク)。コメントには次のような声があります。
- 「日本の学校教科書とか欲しい」と、国内の教科書への対応を望むコメント(はてなブックマーク)
- 「AI が翻訳してくれるから言語関係ない」と、英語の教科書でも使えそうだと見るコメント(はてなブックマーク)
- 「出版元の許可は」と、権利の扱いを気にするコメント(はてなブックマーク)
権利の点について Google は、Expert Intelligence を著者や出版社と協力して作ったと説明しています。今回の教科書についても、発表は提供元(providers)の名前を挙げて紹介しています。
IT Picks的な所感
今回の更新は、「手元の資料を読ませる AI」だった Gemini Notebook が、Google の用意した教材を選んで使える学習サービスに近づいたものだと受け止めています。引用付きで教科書の原文に戻れる仕組みは、AI の答えをうのみにしないためにも理にかなっています。
一方で、日本の読者にとってはまだ判断材料が足りないのが正直なところです。教科書は米国とインドの提供元のもので、日本で使えるか、どの言語の教科書なのかは公式に示されていません。英語で学ぶ大学生や、海外の大学の教材で勉強したい人には役立ちそうですが、日本の教科書への対応は今後を待ちたいところです。
Google は Expert Intelligence を Gemini アプリや検索の AI モードにも広げるとしています。Gemini はログインなしでも一部の機能が使えるようになっており、入口の広がりにも注目しています。

まとめ
Gemini Notebook の教科書機能のポイントをまとめます。
- 発表日:2026年10月29日(米国時間、Google 公式ブログ)
- 内容:米国とインドの提供元の教科書数百冊を、Gemini Notebook のソースとして無料で追加できる
- 主な提供元:OpenStax、Open Textbook Library、S Chand Publishing など
- できること:教科書に基づく回答(引用・リンク付き)、学習ガイド・練習クイズ・フラッシュカードへの変換
- 追加方法:ノートブックの「Add sources」→「Textbooks」
- 注意点:現時点ではテキストのみ対応、モバイルアプリは制限がある場合あり
- 日本での提供・言語:公式発表・ヘルプに記載なし(日本語版ヘルプは未更新)
まずは自分のノートブックで 「ソースを追加」を開き、「Textbooks」が表示されるかを確かめてみてください。
