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GMO、自社株1712万株を11月11日に全株消却【2026年11月】

GMO、自社株1712万株を11月11日に全株消却【2026年11月】
IT Picks編集部

GMOの株について、「自社株を全株消却」という話題が広がっています。

2026年11月2日、GMOインターネットグループ(東証プライム・証券コード9449)は、保有している自己株式の全株 1,712万2,619株を、11月11日に消却すると発表しました。消却前の発行済株式総数の 15.95% にあたります。

自己株式の消却に関するお知らせ(会社法第178条の規定に基づく自己株式の消却)
自己株式の消却に関するお知らせ(会社法第178条の規定に基づく自己株式の消却)

ここで言う「全株」は、会社自身が持っている自社の株(自己株式)の全部のことです。GMOの株がすべて無くなるわけではなく、消却後も 9,022万6,502株 が残ります。株主還元の長期目標を前倒しで進めるための手続き——という位置づけです。

この記事はこんな人向けです

  • 「GMOが自社株を全株消却」という話題を見て、何が起きるのかを知りたい
  • 消却する株数・割合・日付と、GMOが公式に説明している理由を確かめたい
  • 不正アクセスの件や11月2日の会見と関係があるのかが気になっている

GMOの自己株式消却とは?一言でまとめると

会社が買い戻して持っていた自社の株を、すべて無効にする手続きです。消えた株は、二度と市場に出てきません。

項目 内容
消却する株式 普通株式 1,712万2,619株
割合 消却前の発行済株式総数の 15.95%
消却予定日 2026年11月11日
消却後の発行済株式総数 9,022万6,502株
取締役会の決議 2026年11月2日
根拠 会社法第178条(自己株式の消却)

※ GMOインターネットグループの適時開示(2026年11月2日)をもとに作成

GMOインターネットグループのIRニュース一覧。2026年11月2日に自己株式の消却などの開示が並んでいる
2026年11月3日時点(出典: GMOインターネットグループ「IRニュース」)

「自社株全株」は会社の株がすべて消えるという意味ではない

「自社株全株を消却」という見出しで話題になっていますが、消えるのは「GMOが自分で持っているGMOの株」だけです。

会社は、市場から自社の株を買い戻すことがあります(自社株買い)。買い戻した株は 自己株式(金庫株) と呼ばれ、会社の手元に残ります。今回は、この自己株式を 1株も残さず消却するという発表です。

GMOの自己株式消却の前後の株数をまとめた図
GMOインターネットグループの適時開示(2026年11月2日)をもとに IT Picks 編集部が作成

11月2日時点の内訳は次のとおりです。

  • 株主が持っている株(自己株式を除く発行済株式):9,022万6,502株
  • GMOが持っている自己株式:1,712万2,619株

消却すると、発行済株式総数は 約1億735万株から9,022万6,502株に減ります。一方、株主が持っている株の数(9,022万6,502株)は、消却の前後で変わりません。

なぜ全株を消却するのか:公式の説明

GMOは開示資料で、理由を次のように説明しています。

① 自社株買いが終わったから

6月19日に自社株買いの枠(上限300億円)を決めたとき、GMOは取得した自己株式を 「親会社の所有者に帰属する当期利益の17%相当」ずつ順に消却する予定でした。

その自社株買いが 10月29日で終わったことを受けて、少しずつではなく全株を一度に消却することにした、としています。

② 長期目標を早く実行するため

もう一つの理由は、2015年から掲げている長期目標の早期実行です。

GMOは2006〜2007年に、ローンクレジット事業からの撤退に伴う資本増強で株を新しく発行しました。その数 約3,835万株を買い戻して消却するのが目標です。

項目 株数 目標に対する進捗
目標(2006〜2007年に発行した株) 約3,835万株 —
これまでに取得した株 約2,862万株 74.6%
消却した株(10月30日時点) 約1,045万株 27.3%
消却した株(今回の消却後の見通し) 約2,758万株 71.9%

※ GMOインターネットグループの適時開示(2026年10月30日・11月2日)をもとに作成

今回の消却で、消却の進捗は 27.3%から71.9%へ一気に進む見通しです。GMOは「今後も同目標を達成すべく継続的に実施」するとしています。

これまでの流れ:6月の自社株買いから11月11日の消却まで

今回の消却は、6月に始まった自社株買いの締めくくりにあたります。

日付 出来事
2026年6月19日 取締役会で自社株買いを決議(上限1,600万株・300億円、期間は2027年6月21日まで)
2026年10月1〜29日 東京証券取引所で 280万0,100株を約101億円で買付
2026年10月30日 自社株買いの終了を発表(累計 783万9,000株・約300億円)
2026年11月2日 取締役会で 自己株式の全株の消却を決議
2026年11月11日 消却予定日

※ GMOインターネットグループの適時開示(2026年10月30日・11月2日)をもとに作成

6月の決議にもとづく買付の総額は 29,999,716,700円で、上限の300億円をほぼ使い切って、期限より8か月ほど早く終わった形です。

GMOの自社株買いから消却までの流れをまとめた図
GMOインターネットグループの適時開示(2026年10月30日・11月2日)をもとに IT Picks 編集部が作成

株主にとって何が変わる?

結論から言うと、株主の持ち株の数は変わりません。消えるのはGMOが自分で持っている株だけだからです。

会社法では、会社は自分が持つ自己株式について議決権を持たず(第308条第2項)、剰余金の配当も自社には払いません(第453条)。もともと議決権も配当も無い株が無くなるので、株主の議決権の割合や、配当を受け取る株の数は、消却の前後で変わらないことになります。

変わるのは、次の2点です。

  • 発行済株式総数が減る(約1億735万株 → 9,022万6,502株)
  • 消却した株は無くなるので、GMOがその株を再び売り出すことはできなくなる

なお、この記事は開示資料の内容を整理したもので、GMOの株の売買をすすめたり、株価の動きを予想したりするものではありません。投資の判断は、ご自身で公式の資料を確かめたうえで行ってください。

不正アクセスの件との関係は?

GMOは同じ 11月2日に、「役員報酬の減額に関するお知らせ」も開示しています。こちらは、子会社GMOインターネットの「お名前.com デスクトップクラウド」への不正アクセスを受けて、取締役・グループ執行役員の報酬を減らすという内容です。

ただし、今回の自己株式の消却の開示資料には、不正アクセスや会見についての記載はありません。資料が挙げている理由は、上で紹介した 自社株買いの終了と、2015年からの株主還元の長期目標だけです。

11月2日の会見の内容は、次の記事でまとめています。

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不正アクセスの発覚と、ConoHa などの新規申し込みの停止については、GMOへのサイバー攻撃とConoHa等の新規申込の停止にまとめています。

IT Picks的な所感

「自社株全株を消却」という見出しだけを見ると、会社の株が無くなるような印象を受けるかもしれません。実際は、会社が持っていた自己株式を無くす手続きで、株主の持ち株はそのままです。見出しと中身の差が大きい話題だと思います。

GMOは当初、利益の17%相当ずつ消却する予定でした。それを 全株の一括消却に切り替えたことで、2015年からの長期目標(約3,835万株)の消却の進捗は71.9%まで進みます。目標まで、取得はあと約973万株、消却はあと約1,077万株です。次の自社株買いがいつ・どの規模で決まるかが、今後の見どころになりそうです。

同じ日に不正アクセスに関する開示もあったため結びつけて見られがちですが、株主還元の発表と、不正アクセスへの対応は別の開示です。それぞれの公式発表を分けて確かめるのがよいと考えています。

まとめ

GMOインターネットグループの自己株式消却のポイントをまとめます。

  • 発表日:2026年11月2日(取締役会で決議)
  • 消却する株式:普通株式 1,712万2,619株(GMOが保有する自己株式の全株)
  • 割合:消却前の発行済株式総数の15.95%
  • 消却予定日:2026年11月11日
  • 消却後の発行済株式総数:9,022万6,502株
  • 理由:自社株買い(上限300億円)の終了を受け、2015年からの長期目標(約3,835万株の取得・消却)を早く実行するため
  • 株主への影響:持ち株の数・議決権の割合は変わらない
  • 不正アクセスとの関係:開示資料には記載なし

数字を自分で確かめたい人は、GMOインターネットグループの IR ニュースにある開示資料(PDF)を見てみてください。

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