Windows 11が最大20%高速に、8GB PCも改善【2026年10月】
Windows 11 の動作が重いと感じている人、特にメモリ 8GB の PC を使っている人に関係の深い発表がありました。
2026年10月15日(米国時間)、Microsoft は Windows Experience Blog で、Windows 11 の応答性が最大20%向上し、8GB の PC でメモリを効率よく使えるようになったと発表しました。あわせて、新しい検索、スマホ連携の強化、作り直した「フォト」アプリも紹介しています。

AI 機能を前面に出した10月7日の発表に続き、今回は「毎日の使い心地」の底上げが主役です。年末商戦に向けて、Windows 11 の基本性能を見直した発表という位置づけです。
この記事はこんな人向けです
- Windows 11 の動作が重い、特にメモリ 8GB の PC を使っている
- 新しい検索・スマホ連携・フォトアプリがいつ使えるのか知りたい
- Windows 11 24H2 の更新終了に向けて、何をすればよいか確認したい
Windows 11 の新機能とは?一言でまとめると
「速く・軽く・スマホとつながる」Windows 11 にするための改善のまとめです。すでに配信が始まったものと、Insider(テスト版の参加者)向けに出たばかりのものが混ざっている点に注意が必要です。
| 変更点 | 中身 | 提供状況(公式発表) |
|---|---|---|
| 応答性の向上 | スタート・エクスプローラー・検索などが最大20%速く | 広く配信が始まっている |
| 8GB PC のメモリ改善 | 最大2GB多くのデータをメモリに保持 | 同上 |
| 新しい Windows Search | 検索結果から設定変更などを実行 | Insider のみ・英語のみ。年内に拡大 |
| スマホ連携 | スタートでメッセージ・通知を確認、返信 | 対応スマホが必要 |
| 新しいフォトアプリ | PC・OneDrive・iCloud の写真を1か所に | Insider から。年内に全ユーザーへ |

公式ブログは、提供時期はデバイスや地域によって異なるとしています。日本での個別の提供日は示されていません。
最大20%の応答性向上と8GB PC のメモリ改善
① 応答性は最大20%向上
Microsoft によると、Windows 11 は最大20%応答性が上がったとのことです。対象は起動直後の操作から、スタート、エクスプローラー、検索、Snipping Tool、Microsoft 365、Edge などに及ぶとしています。
この数値は、ビルド 26300.9550 と 26200.7628 の比較です。測ったのは、検索・スタート・右クリック・設定・Snipping Tool・エクスプローラーの応答時間です。Microsoft Learn によると、26300 は2026年9月29日に提供が始まったバージョン 26H2 のビルドです。
② 8GB PC で効くメモリの改善
今回とくに強調されているのが、メモリ 8GB の PC です。
- 使用中のデータを、遅いストレージに逃がさずに最大2GB多くメモリに保持できる
- 8GB 以下の PC では、ウィジェットを開いたときだけ読み込むようにし、アプリに使えるメモリを200MB 以上空ける
- バックグラウンドのメモリ使用量を減らす改善も続ける
Microsoft は、Windows のメモリ使用量を減らすことを明確な重点分野にしていると述べています。
③ 細かい使い勝手の改善
ほかにも、日々の操作に関わる改善が並びます。
- スタートとタスクバーのカスタマイズ(タスクバーを画面のどこに置くかも選べる)
- Windows Update で更新のタイミングを選びやすくし、再起動を減らす
- Bluetooth ヘッドホンの接続を安定化。AirPods のペアリングは最大15秒速く
- Windows Hello(顔・指紋認証)の認識を改善
検索から「設定変更」まで:新しい Windows Search
タスクバーの検索は、「探す場所」から「操作する場所」へ変わります。10月7日の Windows Insider Blog によると、新しい検索は次のような特徴を持ちます。
- WinUI 3 で作り直し、速く、メモリ効率もよくした
- 結果を1列のリストにまとめ、右側の大きなプレビューをなくした
- 入力ミスや類義語にも対応しやすくした
目玉は「アクション」です。たとえば「switch to dark mode」「turn on Bluetooth」と入力すると、設定アプリを開かずに検索結果からそのまま切り替えられます。ウィンドウの最小化・整列もできます。接続したスマホを操作するアクションも「近日中」とされています。
ただし、現時点ではInsider の Experimental チャネルで段階的に提供中で、対応言語は英語のみです。一般向けには「年内に広く展開」とされており、日本語への対応時期は示されていません。
スマホ連携と新しいフォトアプリ
① スマホの通知・メッセージを PC で
Android スマホや iPhone のメッセージや通知を、スタートメニューで確認できるようになります。返信が必要なら、そのチャットだけのウィンドウを開いて返事ができます。
対応する Android スマホなら、さらに次のこともできます。
- スマホのアプリをPC 上の別ウィンドウで開く
- スマホのファイルをエクスプローラーで閲覧する
- スマホで撮った写真を、PC の通知からワンクリックで開く
公式ブログは、対応する Android または iPhone が必要で、使える機能はスマホの OS によって異なるとしています。
② 新しいフォトアプリ
フォトアプリは、ギャラリー・エディター・ビューアーの3つを作り直しました。
| 部分 | 主な変更 |
|---|---|
| ギャラリー | PC・OneDrive・iCloud の写真を1か所に。言葉で説明して探せる |
| エディター | 起動が25%速く。HDR・HEIC・WebP をそのまま編集。不要な物の除去 |
| Relight | 光源を最大3つ置いて照明を調整。全 Windows 11 デバイスに拡大 |
| ビューアー | 起動が平均15%、HEIC で最大30%速く。SVG にも対応 |

iPhone で撮った HEIC 形式の写真を、形式を変えずに PC で編集・保存できるのは、iPhone ユーザーにはうれしい変更です。iCloud の写真をギャラリーに表示するには、Apple の「iCloud for Windows」アプリが必要です。
新しいフォトは10月15日から Insider 向けに配信が始まり、年内に全 Windows 11 ユーザーへ広げる予定です。
iPhone と PC をあわせて使う人は、新しい iPhone の動向もチェックしておきましょう。

そのほかの変更:ゲーム・ペン・アクセシビリティ
① ゲームの読み込みを短縮
Advanced Shader Delivery(ASD)は、対応ゲームのシェーダーを事前にコンパイルした状態で届け、最初の読み込み時間を短くする仕組みです。対象は Forza Horizon 6 などの対応タイトルです。
なお、Xbox 25周年を記念した「対象の Windows 11 PC 購入で25本のゲームがもらえる」特典は、米国の参加店での購入が対象です(2026年11月2日〜12月31日)。日本は対象ではありません。
② Ink Canvas と触覚フィードバック
- Microsoft Ink Canvas: ペンやタッチで描いたメモを、Copilot で文章や図にまとめられるアプリ。Microsoft Store から入手でき、AI 機能には Microsoft 365 Personal / Family / Premium / Pro が必要
- 触覚フィードバック: ウィンドウのスナップなどで、対応マウス(Surface Mouse 第2世代、Logitech MX Master 4 など)が振動で知らせる
③ アクセシビリティ
画面に色をかぶせる Screen Tint、ディスプレイごとに倍率を保てる拡大鏡、数式の構造を保って読み上げるナレーターなどが加わりました。HID 規格の点字ディスプレイは、ドライバーなしで PC の初期設定から使えるようになります。
AI 機能を中心にした10月7日の発表は、こちらで詳しく解説しています。

いつから使える?提供状況と料金
OS の更新として提供されるため、追加料金はかかりません(Ink Canvas の AI 機能など一部を除く)。ただし、機能ごとに提供段階が違います。
| 機能 | 提供状況(2026年10月18日時点) |
|---|---|
| 応答性・メモリの改善 | Microsoft の測定は 26H2(ビルド 26300.9550)。広く配信が始まっている |
| 新しい Windows Search | Insider(Experimental)で段階提供。英語のみ、年内に拡大予定 |
| 新しいフォトアプリ | Insider から。年内に全 Windows 11 ユーザーへ |
| Ink Canvas | Microsoft Store で入手可。AI 機能は Microsoft 365 の対象プランが必要 |
| Xbox 25本特典 | 米国のみ(2026年11月2日〜12月31日の購入) |
どの機能も、公式ブログは「提供時期はデバイスや地域によって異なる」としています。日本での提供日や日本語対応の時期は、今回の発表では示されていません。
Office アプリの AI 機能を業務で使う場合は、Microsoft 365 のプラン選びも関係します。

今やること:24H2 の更新終了を確認
新機能より先に確認したいのが、使っている Windows 11 のバージョンです。Microsoft Learn によると、各バージョンの更新期限は次のとおりです。
| バージョン | 提供開始 | Home / Pro の更新終了 |
|---|---|---|
| 26H2 | 2026年9月29日 | 2028年10月10日 |
| 25H2 | 2025年9月30日 | 2027年10月12日 |
| 24H2 | 2024年10月1日 | 2026年10月13日(終了済み) |
Windows 11 Home / Pro の 24H2 は、2026年10月13日(米国時間)で更新が終了しました。24H2 のままでは、今後のセキュリティ更新を受け取れません。「設定」→「システム」→「バージョン情報」でバージョンを確認し、24H2 なら「設定」→「Windows Update」から新しいバージョンへの更新を確認しましょう。
なお、2026年2月に出た 26H1 は新しいデバイス向けのバージョンで、既存の PC には更新として提供されません。
開発者・ユーザーの反応
数値の大きさに比べて、反応は慎重なものが目立ちます。
- 「20%」が何を測ったかへの指摘: テック系メディアの The Next Web は、20% という数値はUI 操作の応答時間の比較で、メモリの測定ではないと指摘しています。また、Windows Latest のテストでは、16GB のノート PC はメモリ使用量が約2GB減った一方、8GB の PC では変化がなかったと紹介しています(出典)
- 右クリックメニューへの不満: Hacker News のスレッドでは、cisc 氏が「歓迎だが、右クリックメニューは相変わらず遅く、Windows 10 よりかなり使いにくい」とコメントしています(出典)
- 「小手先の改善」という見方: 同じスレッドで kristianp 氏は、「表面をいじっているだけに見える」として、16GB の古い ThinkPad X1 Carbon を Windows 10 のまま使い続けると述べています(出典)
20% などの数値は、Microsoft 自身の測定で、実際の効果は機種や使い方で変わると公式ブログも注記しています。
IT Picks的な所感
今回の発表は、新しい AI 機能よりも「重い」「メモリを食う」という Windows 11 への不満に正面から向き合った点に意味があると思います。8GB の PC を使い続ける人・これから買う人にとって、OS 側の軽量化は歓迎できる方向です。
一方で、効果を示す数値は Microsoft の測定だけで、8GB 機で変化がなかったという第三者のテストも紹介されています。「20%速くなる」と期待しすぎず、実際の使い心地は各自の環境で確かめるくらいの距離感がよさそうです。
日本の利用者にとって気になるのは、目玉の新しい検索が英語のみで始まった点です。日本語でアクションが使えるようになる時期に注目したいところです。まずは、24H2 を使っている PC がないか確認することを優先しましょう。
まとめ
Windows 11 の10月の発表のポイントをまとめます。
- 発表日:2026年10月15日(米国時間、Windows Experience Blog)
- 応答性:最大20%向上(ビルド 26300.9550 と 26200.7628 の比較)
- 8GB PC:最大2GB多くメモリに保持、ウィジェットの遅延読み込みで200MB以上を確保
- 新しい検索:検索から設定変更などのアクション。Insider・英語のみ、年内に拡大
- 新しいフォト:PC・OneDrive・iCloud を1つのギャラリーに。年内に全ユーザーへ
- 料金:OS の更新として無料(Ink Canvas の AI 機能などは Microsoft 365 が必要)
- 注意点:24H2 Home / Pro は2026年10月13日で更新終了
まずは「設定」でお使いの Windows 11 のバージョンを確認し、24H2 なら更新を済ませておきましょう。
