OpenAIの最新モデルがGoogle Cloudへ、Codexも【2026年10月】
Google Cloud を使っていて、「OpenAI のモデルを使うには Azure か OpenAI と別に契約するしかない」と考えていた人には、大きなニュースです。
2026年10月21日(米国時間)、OpenAI は Google Cloud と提携し、OpenAI の最新モデルと Codex を Google Cloud の「Model Garden」で提供すると発表しました。一般提供は今後数週間のうちに予定されています。

2026年4月の Amazon Bedrock に続く動きで、AWS・Azure・Google Cloud の3大クラウドすべてで OpenAI の最新モデルを選べる方向に進んだ——という位置づけの発表です。
この記事はこんな人向けです
- Google Cloud を使っていて、OpenAI のモデルも業務で使いたい企業・開発者
- OpenAI と Microsoft・Google・AWS の関係がどう変わったのか知りたい人
- 料金や提供時期など「いま分かっていること」と「まだ分からないこと」を整理したい人
OpenAIのモデルがGoogle Cloudにとは?一言でまとめると
Google Cloud の利用者が、いつもの管理画面・請求の中で OpenAI のモデルと Codex を使えるようにする提携です。購入は Google Cloud Marketplace 経由で、Google Cloud の利用コミットメント(年間の利用額の約束)も消化できるとされています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2026年10月21日(米国時間、OpenAI 公式) |
| 提供されるもの | OpenAI のフロンティアモデルと Codex のエージェントワークフロー |
| 提供先 | Google Cloud の Model Garden |
| 今後の対応 | Google Antigravity と Gemini Agent でも近く利用可能に |
| 購入方法 | Model Garden で購入、Google Cloud Marketplace で決済 |
| 一般提供 | 今後数週間のうちに予定(日付は未公表) |
| 料金 | 発表では示されていない |
| 利用の申請 | OpenAI の申請フォームから |
何が提供される?発表の4つのポイント
発表の中身は、大きく4つに分けられます。
① Model GardenでOpenAIのフロンティアモデル
Model Garden は、Google Cloud で使える AI モデルを選んで使うための窓口です。ここに OpenAI のフロンティアモデル(最先端のモデル)が加わります。
ただし、OpenAI の発表ではどのモデルが対象になるのか、具体的な名前は示されていません。自社で使いたいモデルが入るかどうかは、一般提供の案内を待つ必要があります。
② Codexのエージェントワークフロー
Codex は、OpenAI のコーディング用 AI エージェントです。発表では、Codex の「エージェントワークフロー」も Google Cloud で使えるようにするとしています。
OpenAI はその狙いを、ソフトウェア開発のプロセスの刷新や、エージェントによる業務の自動化と説明しています。
③ AntigravityとGemini Agentでも選べるように
OpenAI のモデルは、Google Antigravity と Gemini Agent でも「近く」使えるようになるとされています。
Antigravity は、Google の AI エージェント型の開発ツールです。エージェントがエディター・ターミナル・ブラウザーをまたいで作業します。2025年11月20日の発表時点で、Gemini のほか Claude Sonnet 4.5 や OpenAI の GPT-OSS(オープンモデル)にも対応していました(Google Developers Blog)。今回、ここに OpenAI の最新モデルが加わる形です。
④ Marketplaceで購入、利用コミットメントも消化できる
購入は Model Garden から行い、決済は Google Cloud Marketplace を通ります。OpenAI と別に契約や支払いの窓口を作らずに済むわけです。
さらに、Google Cloud と利用額の約束(コミットメント)を結んでいる企業は、その消化に OpenAI モデルの購入を充てられるとされています。すでに Google Cloud と大きな契約がある企業ほど、導入のハードルが下がります。
これまでとの違い:gpt-ossやClaudeとの関係
実は、OpenAI のモデル自体はすでに Google Cloud にありました。ただし、それは誰でもダウンロードできるオープンモデル「gpt-oss」です。Google Cloud のドキュメントには、gpt-oss-120b と gpt-oss-20b が掲載されています(Google Cloud ドキュメント)。
今回の違いは、OpenAI の最新モデル(フロンティアモデル)と Codex が対象になったことです。
| これまで | 今回の発表 | |
|---|---|---|
| Google Cloud の OpenAI モデル | オープンモデル(gpt-oss)のみ | フロンティアモデルと Codex が加わる |
| Antigravity | GPT-OSS に対応 | OpenAI の最新モデルにも近く対応 |
| 購入・請求 | — | Google Cloud Marketplace で一本化 |
なお、Anthropic の Claude はすでに Google Cloud で使えるモデルの一つです(Google Cloud ドキュメント)。Google Cloud 上で、Gemini・Claude・OpenAI の主要3社のモデルを並べて選べる状況に近づきます。
Microsoft・AWSとの関係はどうなる?
OpenAI は発表の最後に、「Microsoft は引き続き OpenAI の主要なクラウドパートナー」と明記しています。Azure から離れるわけではなく、提供先を増やすという動きです。
AWS では、2026年4月28日に Amazon Bedrock で OpenAI の最新モデル・Codex・Managed Agents の限定プレビューが発表されています(AWS What’s New)。Google Cloud はそれに続く形です。

| クラウド | OpenAI の最新モデルとの関係 | 公式の情報 |
|---|---|---|
| Microsoft Azure | 主要なクラウドパートナー(継続) | OpenAI の今回の発表 |
| AWS | Amazon Bedrock で最新モデル・Codex を提供(2026年4月28日に限定プレビュー発表) | AWS What’s New |
| Google Cloud | Model Garden で最新モデル・Codex を提供予定(一般提供は今後数週間) | OpenAI の今回の発表 |
料金・提供状況:いつから使える?
一般提供は「今後数週間のうち」とされ、具体的な日付は出ていません。現時点で公式に分かっていること・分からないことを分けると、次のとおりです。
| 項目 | 2026年10月24日時点の状況 |
|---|---|
| 一般提供の時期 | 今後数週間のうち(日付は未公表) |
| 料金 | 未公表 |
| 対象のモデル名 | 未公表 |
| 対応リージョン・提供国(日本を含むか) | 未公表 |
| 先行して使うには | OpenAI の申請フォームからアクセスを申請 |
| Antigravity・Gemini Agent | 「近く」対応(時期は未公表) |
日本のリージョンで使えるか、日本円でいくらかは、発表からは分かりません。データを国内に置く必要がある企業は、一般提供時のリージョン情報を確認してから判断するのが安全です。
クラウドで AI を使い始めるときは、想定外の請求への備えも必要です。Google Cloud で利用額に上限を設ける仕組みは、こちらの記事で解説しています(OpenAI のモデルが対象になるかは、一般提供時の案内で確認が必要です)。

Google Cloudユーザーがいまやること
一般提供の前でも、準備できることはあります。
① 使いたい場合はアクセスを申請する
OpenAI は発表の中で、Google Cloud で OpenAI を使うための申請フォームを案内しています(申請フォーム)。早めに試したい企業は、ここから申請できます。
② 利用コミットメントの残りを確認する
Google Cloud と利用額のコミットメント契約がある場合、OpenAI モデルの購入をその消化に充てられるとされています。契約の残額と期間を、社内の担当者や販売パートナーと確認しておくとよいでしょう。
③ データ管理のルールを整理しておく
OpenAI は、規制業界向けに Google Cloud のアクセス制御・データガバナンスと組み合わせる点を強調しています。どのデータを AI に渡してよいか、社内ルールを先に決めておくと、一般提供後の検討が早く進みます。
開発者の反応
Hacker News では、この発表のスレッドが 323 ポイント・145 コメントを集めました(Hacker News)。主な声を紹介します。
- 他社との競争と見る声:ユーザー open592 さんは、Anthropic がすでに GCP・Azure・AWS で直接提供しており、OpenAI も同じことをして競争しているだけだ、という見方を示しています(Hacker News)
- コミットメント消化に注目する声:ユーザー londons_explore さんは、Google Cloud のコミットメントを OpenAI の購入に充てられる点を「Google にとってかなり大きな一手」と評価しています(Hacker News)
- 使い勝手を心配する声:ユーザー felindev さんは、自身の仕事で GCP 経由の AI モデル利用は安定しなかったと述べ、Gemini の利用上限に悩まされたことや、Claude を完全には有効化できなかった体験を挙げています(Hacker News)
期待だけでなく、クラウド経由で使うときの利用上限や有効化の手間を気にする声もある点は、導入を検討する企業にとって参考になります。
IT Picks的な所感
今回の発表は、「どのクラウドを使っているか」で使える AI モデルが決まる時代が終わりつつあることを示していると考えています。Google にとっては自社の Gemini と競合するモデルを並べることになりますが、クラウドとしては「選べること」を優先した判断だと受け止めています。
日本の企業にとっての意味は、Google Cloud をすでに契約している企業が、新しい契約なしで OpenAI を試せるようになる点です。請求や権限管理を Google Cloud に一本化できるのは、情報システム部門には分かりやすい利点です。
一方で、料金・モデル名・リージョンがまだ出ていないのは気になるところです。特に日本のリージョンで使えるかどうかは、データの保管場所に厳しい業界ほど重要です。一般提供時の詳しい案内を待ちたいところです。
ChatGPT・Claude・Gemini のどれを使うかは、クラウドではなく用途で選べるようになってきました。選び方はこちらの記事で整理しています。

まとめ
OpenAI のモデルが Google Cloud で使えるようになる発表のポイントをまとめます。
- 発表日:2026年10月21日(米国時間、OpenAI 公式)
- 提供されるもの:OpenAI のフロンティアモデルと Codex のエージェントワークフロー(Google Cloud の Model Garden)
- 購入方法:Google Cloud Marketplace 経由。Google Cloud の利用コミットメントの消化にも充てられる
- 今後の対応:Google Antigravity と Gemini Agent でも近く利用可能に
- 一般提供:今後数週間のうち(日付・料金・モデル名・リージョンは未公表)
- Microsoft との関係:引き続き主要なクラウドパートナー
- いまやること:使いたい場合は OpenAI の申請フォームからアクセスを申請
Google Cloud を使っている企業は、利用コミットメントの残りとデータ管理のルールを確認しながら、一般提供の案内を待つのがおすすめです。
