Contact Form 7に脆弱性、6.2.4.1へ更新を【2026年10月】

Contact Form 7に脆弱性、6.2.4.1へ更新を【2026年10月】
IT Picks編集部

お問い合わせフォームに Contact Form 7 を入れたまま、プラグインの更新は「通知が来たら押す」くらいにしている人も多いのではないでしょうか。

2026年10月29日、Contact Form 7 は 6.2.4 を公開し、認証なしで悪用できる「任意ファイルアップロード」の脆弱性を修正しました。 同じ日には小さな修正版の 6.2.4.1 も出ていて、こちらが最新版です。

Contact Form 7 6.2.4
Contact Form 7 6.2.4

Contact Form 7 は WordPress.org で 有効インストール数 1,000万以上 の定番プラグインです。脆弱性があったのは 10月に出たばかりの 6.2〜6.2.3 ですが、開発者は すべての利用者に更新を勧めています。WordPress でフォームを置いている人は、まずプラグインの版を確認したい 発表と言えます。

この記事はこんな人向けです

  • WordPress のお問い合わせフォームに Contact Form 7 を使っている
  • 10月29日の 6.2.4 で直った脆弱性の中身と、自分のサイトが対象かを知りたい
  • 更新のしかたと、更新でファイル添付の動きが変わらないかを知りたい

Contact Form 7 6.2.4とは?一言でまとめると

「ファイル添付欄を悪用される脆弱性を直し、添付できる拡張子の扱いを厳しくしたセキュリティ修正版」 です。

項目 内容
公開日 2026年10月29日(6.2.4 と 6.2.4.1)
最新版 6.2.4.1(WordPress.org、11月1日時点)
脆弱性の種類 認証なしの任意ファイルアップロード
脆弱な版 6.2〜6.2.3
更新の推奨 すべての利用者(強化はすべての版に効くため)
発見・報告 Shinya Murakami 氏・Jakub Herman 氏(WPScan 経由で報告)
動作要件 WordPress 7.1 以上・PHP 8.3 以上

「任意ファイルアップロード」は、本来は受け付けないはずのファイルを、外部からサーバーに置かれてしまう種類の脆弱性です。「認証なし」は、サイトにログインしていない第三者でも狙える という意味です。

WordPress.org のプラグインページに表示された Contact Form 7 の最新版と動作要件
2026年11月1日時点(出典:WordPress.org「Contact Form 7」)

発表の概要:何が起きたのか

公式ブログ「Contact Form 7 6.2.4」の要点は次のとおりです。

  • 6.2.4 は、複数のセキュリティ修正と強化を含むマイナーアップデート
  • 問題は 認証なしの任意ファイルアップロード
  • 攻撃者は 6.2〜6.2.3 にある複数の欠陥を組み合わせて、通常は 検証で拒否されるはずのファイルをアップロード し、送信後すぐ削除されるはずのファイルを残す ことができた
  • 理論上は、ファイルのアップロード欄があり、ディレクトリの中身を公開で一覧表示する設定の HTTP サーバー に置かれたフォームなら、すべて標的になりうる
  • 脆弱性があるのは 6.2〜6.2.3 だけだが、強化はすべての版に効くため、全員に 6.2.4 への更新を推奨

公式の説明は 「何ができてしまうか」の概要まで で、欠陥の細かな中身は書かれていません。また、11月1日時点の公式発表には CVE などの識別番号や深刻度の評価も載っていません。報告を受けた WPScan の公開データベースにも、この件の項目はまだ見当たりません。

ふだんの Contact Form 7 は、添付されたファイルを 検証してから一時フォルダーに移し、メールに添付して送ったあと削除する 仕組みです(公式ドキュメント)。今回はこの 「検証で弾く」「送信後に消す」の両方をすり抜けられた のがポイントです。

影響を受けるサイト:3つの条件

公式の説明をもとにすると、特に注意が必要なのは次の3つが重なるサイト です。

① Contact Form 7 が 6.2〜6.2.3

脆弱性があったのは 6.2〜6.2.3 です。6.2 は 2026年10月6日 に出た版なので、10月に入ってから更新したサイトが当てはまります。

版 公開日(公式アナウンス) 今回の脆弱性
6.1 系以前 — なし(ただし更新は推奨)
6.2 2026年10月6日 あり
6.2.1 2026年10月8日 あり
6.2.2 2026年10月11日 あり
6.2.3 2026年10月21日 あり
6.2.4 2026年10月29日 修正済み
6.2.4.1 2026年10月29日 修正済み(最新版)

※ 2026年11月1日時点。Contact Form 7 公式ブログ・WordPress.org の変更履歴より

② フォームにファイルのアップロード欄がある

狙われるのは ファイルを添付できるフォーム です。公式の説明は、ファイルのアップロード欄があるフォーム を標的になりうるものとして挙げています。

③ サーバーがディレクトリの一覧を公開している

もう一つの条件は、Web サーバーが「ディレクトリの中身の一覧」を誰でも見られる設定になっていること です。index.html などが無いフォルダーの URL を開くと、ファイル名の一覧が表示される状態を指します。

Contact Form 7 6.2.4 の脆弱性:影響を受ける条件と対処
Contact Form 7「Contact Form 7 6.2.4」をもとに IT Picks 編集部が作成

ただし公式は 「理論上は」と前置きした説明 で、条件に当てはまらなければ安全と言い切ってはいません。どの条件でも、まずは更新が先 です。

何をすればいい?確認と更新の手順

① バージョンを確認する

管理画面の 「プラグイン」→「インストール済みプラグイン」 で、Contact Form 7 の説明欄にバージョンが表示されます。新しい版がある場合は、ここに更新の通知も出ます。

VPS で WP-CLI を使っているなら、サーバー上で次のコマンドでも確認できます。

wp plugin list

6.2.4.1 になっていれば最新 です。

② 6.2.4.1 に更新する

管理画面の 「ダッシュボード」→「更新」、または 「プラグイン」画面の更新の通知 から更新できます。WP-CLI なら次のとおりです。

wp plugin update contact-form-7

最新の 6.2.4.1 は WordPress 7.1 以上・PHP 8.3 以上 が動作要件です。WordPress 本体も、10月28日に出た 7.1.4 にそろえておくと安心です。

③ プラグインの自動更新を見直す

WordPress 本体のマイナー更新と違い、プラグインの自動更新は、管理者がプラグインごとに有効にする方式(WordPress 5.5 から) です。「プラグイン」画面の 「自動更新を有効化」 で切り替えられます。

公式ドキュメントによると、自動更新は WP-Cron で動くため、環境によってはうまく動かない ことがあります。有効にしている場合も、「ツール」→「サイトヘルス」でエラーが出ていないか を確かめておきましょう。

④ ディレクトリ一覧の設定を確認する(一般的な対策)

公式が条件に挙げた ディレクトリの一覧表示は、一般に公開サーバーでは止めておく設定 です。自分で Web サーバーを設定している VPS なら、次の点を確認できます。

Web サーバー 一覧表示の設定 止め方
Apache Options に Indexes があると一覧を返す Options -Indexes(.htaccess でも指定可)
nginx autoindex on で一覧を返す autoindex off(既定は off)

これはあくまで 一般的な対策 です。公式は更新を求めており、設定の見直しは更新の代わりにはなりません。レンタルサーバーの場合は、各社の管理画面やマニュアルで確認しましょう。

VPS で最初にやっておきたいセキュリティ設定は、こちらで解説しています。

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更新で変わること:zipなどを受け付けている人は注意

6.2.4 では、安全のために 添付ファイルの拡張子の扱いが変わりました。公式も 「一部の使い方に影響しうる変更」 として説明しています。

① 拡張子は「許可リスト」方式に

ファイル名を安全にする関数 wpcf7_antiscript_file_name() が、これまでの 「危険な拡張子のリスト」から「許可する拡張子のリスト(safelist)」方式 に変わりました。リストに無い拡張子のファイルは、拡張子の部分が自動で安全なものに変換されます。

既定のリストに入っているのは、主に次の種類です(全一覧は公式ブログに掲載)。

種類 主な拡張子
画像 jpg / jpeg / png / gif / webp / heic / avif / bmp / tiff / ico など
文書 pdf / txt
音声 mp3 / m4a / wav / aac / flac / ogg など
動画 mp4 / mov / avi / webm / mkv / wmv など

zip は既定のリストに入っていません。 Word・Excel のファイルの拡張子も、公式の既定のリストには見当たりません。応募書類や見積もりの資料などを添付で受け付けているフォームは、更新後に受け取ったファイルの名前を確かめておきたい ところです。

② 許可する拡張子を足すには

公式ブログは、wpcf7_file_extension_safelist フィルターで 許可リストに拡張子を足す 例を載せています。zip を加える場合は次のとおりです。

add_filter( 'wpcf7_file_extension_safelist', function ( $safelist ) {
    return array_merge( $safelist,  ['zip'] ); // Adding .zip
} );

足す拡張子は 本当に受け付ける必要があるものだけ にとどめるのが無難です。

③ 開発者向け:関数の引数が変わった

wpcf7_unship_uploaded_file() は、第2引数 $options が必須 になり、第3引数 $uploaded_files が追加 されました。公式は「ふだん使う関数ではなく、知らない人がほとんど」としつつ、自分のコードで呼んでいる場合は引数を直すよう 呼びかけています。

6.2.4.1とは?同じ日に出た修正版

6.2.4.1 は、6.2.4 と同じ10月29日に出た小さな修正版 です。WordPress.org の変更履歴には 「FormDataTree-PHP を 2.0.10 に更新」 とだけ書かれています。

FormDataTree-PHP は、6.2.4 で 2.0.9 に更新されたばかりの、Contact Form 7 が内部で使う部品の一つです。6.2.4 の時点で脆弱性は直っていますが、これから更新するなら最新の 6.2.4.1 にしておけば十分 です。

IT Picks的な所感

今回の脆弱性は 6.2〜6.2.3 の約3週間に出た版だけ で、しかも ファイル添付欄があるフォーム が主な対象です。名前とメールアドレスだけの問い合わせフォームなら、影響は限られると考えています。

一方で、ログインなしで狙える種類 なのは見過ごせません。採用の応募や見積もりの依頼で ファイル添付を受け付けているサイトほど、早めの更新が欠かせません。更新後に zip などが届かなくなる可能性もあるので、更新したら一度フォームから送信して確かめておく と安心です。

10月は WordPress 本体の 7.1.4(脆弱性22件) に続いて、定番プラグインでも修正が出ました。本体だけでなく、プラグインも「本当に新しい版になっているか」を確かめる習慣 をつけておきたいところです。

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まとめ

Contact Form 7 6.2.4 のポイントをまとめます。

  • 公開日:2026年10月29日(6.2.4 と 6.2.4.1)
  • 最新版:6.2.4.1(FormDataTree-PHP 2.0.10)
  • 脆弱性:認証なしの任意ファイルアップロード
  • 脆弱な版:6.2〜6.2.3(ただし全利用者に更新を推奨)
  • 狙われやすい条件:ファイルのアップロード欄 があり、サーバーが ディレクトリの一覧を公開 している
  • 更新後の注意:拡張子は 許可リスト方式 に。zip などは wpcf7_file_extension_safelist で追加
  • 確認方法:「プラグイン」画面 または wp plugin list

まずは管理画面の「プラグイン」を開いて、Contact Form 7 が 6.2.4.1 になっているか確かめておきましょう。

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