NERV防災ライブとは?YouTubeで24時間無料配信【2026年11月】
2026年11月2日、ゲヒルンが YouTube で「特務機関NERV防災ライブ(総合)」の配信を始めました。地震・津波・気象の情報を、24時間365日、無料で流し続けるライブ配信です。
X で長く防災情報を発信してきた「特務機関NERV」と、スマホの「特務機関NERV防災」アプリに続く、3つ目の情報の届け方になります。

きっかけの一つは、10月に一部の携帯電話会社で緊急速報メールが届かない事態が続いたことです。1つの経路に頼らず、性質の違う経路を重ねて備える——という位置づけです。
この記事はこんな人向けです
- X で話題の「NERV防災ライブ」が何なのか知りたい
- どこで・いくらで見られるのか、アプリとの違いを確かめたい
- 地震や大雨のときに使える情報源を増やしておきたい
特務機関NERV防災ライブとは?一言でまとめると
全国の「いま」の防災気象情報を、動く地図で1つの画面にまとめて流し続ける YouTube のライブ配信です。ゲヒルンが独自に開発したシステムで、映像を自動で生成しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | 特務機関NERV防災ライブ(総合) |
| 配信場所 | YouTube「特務機関NERV」チャンネル(@UN_NERV)のライブ |
| 配信開始日 | 2026年11月2日 |
| 配信時間 | 24時間365日 |
| 視聴料金 | 無料 |
| 運営 | ゲヒルン株式会社 技術開発部 危機管理局 |
※ 2026年11月3日時点のゲヒルンの発表による
ゲヒルンはこの配信を研究・実験的な取り組みと位置づけています。画面の構成や表示する情報は、視聴者の意見や実際の災害時の運用を見ながら見直していくとしています。
配信で見られる情報:平常時は全国の気象をループ
ふだんは、全国の気象情報を順番に切り替えながら(ループで)表示します。公式発表に挙がっているのは次の情報です。
- 気象警報・注意報(全国)
- 雨雲レーダー(高解像度降水ナウキャスト)
- 天気分布予報
- 実況天気図
- 台風情報
- 気象解説情報(画面下のテロップ)

画面は、X で長く使われてきた「作画エンジン」の表現をもとに、NERV防災アプリの地図や配色を取り入れて、ライブ配信向けに新しく設計したものです。

地震・津波のときは表示が自動で切り替わる
災害が起きたときの動きが、この配信のいちばんの特徴です。ゲヒルンが独自に決めた優先度にもとづいて、画面が自動で切り替わります。
① 緊急地震速報・地震情報は「割り込み」で表示
緊急地震速報や地震情報が出ると、ループの途中でも割り込んで表示します。緊急地震速報では、P波・S波の到達予想円を地図に描き、音声の読み上げでも知らせます。X では文章だけで伝えてきた緊急地震速報を、地図と音声で見せる形です。
② 津波警報以上の間は「津波情報」に固定
津波警報以上が出ている間は、表示を津波情報に固定します。その間に緊急地震速報や地震情報が出たときは一時的に割り込み、終わると津波情報に戻ります。

見方:YouTubeのライブを開くだけ
見る方法は、YouTube の「特務機関NERV」チャンネルのライブ(https://www.youtube.com/@UN_NERV/live)を開くだけです。アプリのインストールや設定は要りません。
- テレビ(YouTube が見られるもの)
- スマートフォン・タブレット
- パソコン
ゲヒルンは、アプリを使い慣れていない人や、大きな画面で情報を見たい人にも合う手段として案内しています。なお、2026年11月3日時点の公式発表では、配信場所は YouTube だけが示されており、NERV防災アプリの中で配信を見られるとは書かれていません。
ライブにはコメント欄もあり、ゲヒルンは「視聴者と一緒に状況を見守る場」にもしたいとしています。
NERV防災アプリとの違い
NERV防災アプリは、自分の現在地と登録した地点の情報に絞って届ける設計です。防災ライブはその逆で、全国の情報をまとめて見せます。
| 項目 | 防災ライブ(YouTube) | NERV防災アプリ |
|---|---|---|
| 見せる範囲 | 全国の情報をまとめて | 現在地・登録地点に絞る |
| 見る機器 | テレビ・スマホ・タブレット・パソコン | スマートフォン |
| 準備 | インストール不要 | アプリのインストールと設定 |
| 知らせ方 | 画面と音声(開いている間だけ) | プッシュ通知(重大な通知はマナーモードでも鳴る) |
| 速さ | YouTube の性質上、数秒程度の遅れが出ることがある | 国内最速レベルをうたう |
| 料金 | 無料 | 無料(サポーターズクラブは月額250円〜) |
※ 2026年11月3日時点の公式発表・公式サイト・App Store による
アプリの利用者からは「全国の情報をまとめて見たい」「パソコンでも見たい」という要望が多かったそうです。ゲヒルンは防災ライブを、アプリの補助として使えるものとしています。置き換えではなく、組み合わせて使うものと考えるのがよさそうです。
始めた理由:10月に緊急速報メールが届かない事態
公式発表は、配信を始めた背景として、10月に起きた2つの出来事を挙げています。
- 10月16日:気象庁の緊急地震速報(のちに取り消し)で、データの形式が従来と一部違っていたため、一部の携帯電話会社で緊急速報メールが配信できなかった
- 10月23日〜25日:プログラミング言語 PHP の重大な脆弱性への予防的な対応として、一部の携帯電話会社で緊急速報メールの配信が一時停止された
ゲヒルンは、これを特定の会社だけの問題ではなく、どの経路にも起こりうる課題だと受け止めています。自社のアプリや SNS も例外ではないとしたうえで、性質の違う複数の経路で補い合うために防災ライブを加えた、と説明しています。
10月の PHP の深刻な脆弱性と修正版については、こちらの記事で整理しています。Web サイト側の防御策は「Cloudflare無料WAFでできること:PHP脆弱性対策」で紹介しています。

注意点:遅延・使い方の決まり・今後の広告
便利な一方で、公式発表には注意点もはっきり書かれています。
① 緊急地震速報は「数秒遅れる」ことがある
YouTube のライブ配信の性質上、情報が出てから画面に映るまで数秒程度の遅れが出ることがあります。見る環境や通信状況によっては、さらに遅れる場合もあります。
緊急地震速報は、強い揺れが来るまでにわずかな時間しかない情報です。ゲヒルンは、この配信だけに頼らず、緊急速報メール・テレビ・ラジオ・アプリのプッシュ通知などとあわせて使うよう案内しています。
② 止まることもある
システムのメンテナンスや配信ネットワーク、YouTube の障害などで、配信が一時的に止まる場合があります。防災情報を受け取る唯一の手段にはしないでください、というのが公式の立場です。
③ 店頭や街頭で流すのは不可
配信は個人が自分で見ることを想定しています。自宅のほか、職場で自分が見るのは個人利用に含まれます。一方、許可なくオフィス・店舗・街頭などでほかの人に見せるための表示や、第三者への再配信はできません。会社のサイネージなどに使いたい場合は、有償の法人向けサービスを相談するよう案内されています。
④ 収益化は検討中
安定して続けるための収益化も検討中です。YouTube の広告、広告なしで見られる有料メンバーシップ、配信画面の中の広告などを検討しており、決まり次第知らせるとしています。2026年11月3日時点では、視聴は無料です。
IT Picks的な所感
災害のとき、テレビの大きな画面で全国の状況を見られるのは心強いと思います。特にアプリを入れていない家族や、スマホの操作に慣れていない人にとっては、「YouTube を開くだけ」という手軽さが大きな利点です。
10月の緊急速報メールのトラブルを受けて、すぐに別の経路を足した動きの速さも評価できます。ゲヒルン自身が「自社のアプリや SNS も止まりうる」と認めたうえで経路を増やしている点は、防災情報を扱う会社として誠実な姿勢だと感じます。
ただ、数秒の遅れは、緊急地震速報では軽くありません。揺れに備える合図はスマホの緊急速報メールやアプリの通知に任せ、防災ライブは「いま全国で何が起きているかを眺める画面」として使い分けるのが現実的だと考えています。広告や有料メンバーシップの扱いがどうなるかも、続けて見ていきたいところです。
まとめ
特務機関NERV防災ライブのポイントをまとめます。
- 開始日:2026年11月2日
- 運営:ゲヒルン(特務機関NERV)
- 配信場所:YouTube「特務機関NERV」チャンネル(@UN_NERV)のライブ
- 配信時間:24時間365日
- 料金:無料(収益化は検討中)
- 見られる情報:気象警報・注意報、雨雲レーダー、天気分布予報、実況天気図、台風情報、気象解説
- 地震・津波のとき:緊急地震速報・地震情報は割り込み表示と音声、津波警報以上は津波情報に固定
- 注意:数秒程度の遅延があり、緊急速報メールやアプリの通知とあわせて使う
いざというときに慌てないよう、まずは YouTube で一度開いて、スマホやパソコンのブックマークに入れておくのがおすすめです。
