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Googleスライド、Geminiで資料全体を一括編集【2026年10月】

Googleスライド、Geminiで資料全体を一括編集【2026年10月】
IT Picks編集部

「全スライドのフォントを揃える」「別の資料のデザインに合わせて作り直す」——そんな地味で時間のかかる手直しを、AI にまとめて任せられるようになります。

2026年10月30日、Google は公式ブログの Google Workspace Updates で、Google スライドの Gemini が、複数のスライドやプレゼン全体を一度に編集できるようになったと発表しました。1つの指示(プロンプト)で、どのスライドを直すかを Gemini が判断し、そのまま編集してくれます。

Google Workspace Updates: Edit entire presentations with Gemini in Google Slides
Google Workspace Updates: Edit entire presentations with Gemini in Google Slides

6月に始まった「プレゼンを一から作る」機能に続き、作った後の資料の手直しまで Gemini に任せられる——スライド作りの AI 対応を一歩進める位置づけです。

ただし、公開時点では英語のみの対応です。この記事では、公式ブログとヘルプをもとに、できること・対象のプラン・使い方・注意点をまとめます。

この記事はこんな人向けです

  • Google スライドで提案書や社内資料を作っていて、全スライドの書式や内容の手直しに時間がかかっている
  • 新機能が自分の Google Workspace のプランや Google AI のプランで使えるか、いつから使えるかを知りたい
  • 日本語で使えるのか、使うときに気をつけることを先に確認しておきたい

Googleスライドの「プレゼン全体の編集」とは?一言でまとめると

サイドパネルの Gemini に「全体をこう直して」と頼むと、関係するスライドをまとめて書き換えてくれる機能です。1枚ずつ開いて直す必要がなくなります。

項目 内容
発表日 2026年10月30日(Google Workspace Updates)
できること 複数のスライド・プレゼン全体の内容とデザインを一度に編集
使う場所 スライドのサイドパネルの Gemini(パソコン)
編集の反映 ふつうの編集できるスライドに直接反映。変更の概要がサイドパネルに出る
対象 Business Standard / Plus、Enterprise Standard / Plus、Google AI Pro / Ultra など
言語 公開時点では英語のみ
管理者の設定 なし

公式ブログによると、Gemini はどのスライドを変える必要があるかを自分で判断し、編集はあとから自由に手直しできる通常のスライドに反映されます。

Google Workspace Updates の「Edit entire presentations with Gemini in Google Slides」の発表ページ
2026年11月1日時点(出典:Google Workspace Updates)

これまでの機能との違い:6月の「新規作成」、NotebookLMのスライド

Google のスライド関連の AI 機能は似た名前が多いので、今回の機能の位置づけを整理しておきます。

機能 何をするか 発表
スライドの Gemini:プレゼン全体の編集(今回) すでにあるプレゼンを、1つの指示でまとめて編集 2026年10月30日
スライドの Gemini:プレゼンの新規作成 1つの指示から、複数枚のプレゼンを一から作成 2026年6月30日
Gemini Notebook(旧 NotebookLM)のスライド資料 アップロードした資料(ソース)から別のツールでスライドを生成 2026年10月19日に構成の事前確認を追加

6月30日の発表では、Drive の資料をもとにしたり、別のプレゼンのデザインに合わせたりしながら、プレゼンを新しく作る機能が追加されました。今回は、その「作った後」や「手元にある既存の資料」を直すための機能です。

Gemini Notebook(旧 NotebookLM)のスライド資料は、スライドとは別のツールで資料を生成するものです。生成前に構成を確認できるようになった変更は、次の記事で解説しています。

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1つのプロンプトでできること:公式の例

公式ブログは、できることを4つに分けて紹介しています。プロンプトの例は公式の英語の原文で、カッコ内は IT Picks の訳です。

① デザインをまとめて変える

フォント・背景・配色などを、デッキ全体でまとめて更新できます。別の資料のスタイルに合わせることもできます。

  • 例:Update this whole deck to match the style of this [reference file]
  • (訳:このデッキ全体を、この[参考ファイル]のスタイルに合わせて更新して)

② 内容をデッキ全体で更新する

プレゼンを簡潔にする・詳しくする・焦点を変えるといった修正を、Google ドライブのファイルの内容に基づいて行えます。

  • 例:Update this presentation to include more details based on [reference file].
  • (訳:[参考ファイル]をもとに、このプレゼンにもっと詳しい内容を入れて)

③ スライドをまとめる・増やす

複数のスライドを1枚に要約したり、既存のデッキに新しいスライドを追加したりできます。

  • 例:Summarize slides 5–7 into a single slide.
  • (訳:スライド5〜7を1枚のスライドにまとめて)

④ 書式を揃える

タイトルの書式を揃える、全スライドのページ番号を消すといった統一作業です。

  • 例:Make the titles on all slides the same font size and color.
  • (訳:すべてのスライドのタイトルを、同じフォントサイズと色にして)
1つのプロンプトでできる4つの編集と、公式の例
Google Workspace Updates「Edit entire presentations with Gemini in Google Slides」(2026年10月30日)をもとに IT Picks 編集部が作成

ヘルプには、このほか次のような例も載っています。

  • Change bullet points across slides 2 and 4 into concise summaries.(スライド2と4の箇条書きを簡潔な要約にして)
  • Adjust the tone of all slides to be more formal(全スライドの口調をよりフォーマルにして)
  • Make all the titles font size 30(すべてのタイトルをフォントサイズ30にして)
  • Add 3 slides about project timelines, milestones, and team roles.(プロジェクトのスケジュール・マイルストーン・チームの役割についてのスライドを3枚追加して)

誰が使える?対象のプランとアカウント

公式ブログが挙げている対象は次のとおりです。Business Starter は含まれていません。

区分 対象
Business Business Standard / Business Plus
Enterprise Enterprise Standard / Enterprise Plus
個人(Consumer) Google AI Pro / Google AI Ultra
教育機関のアドオン Google AI Pro for Education

Gemini の機能とプランを一覧にした公式ヘルプでも、スライドの「Generate and edit slides」の対象は Business Standard / Plus、Enterprise Standard / Plus となっています。

個人の Google アカウントでは、有料の Google AI Pro / Ultra が対象です。無料の個人アカウントは対象に挙げられていません。Google AI のプランで使える Gemini の違いは「Gemini 4 Argonの料金・使えるプラン」でも整理しています。

なお、ヘルプではGoogle Workspace Experiments(個人アカウント向けに新しい AI 機能を先行して試せる試験プログラム)でも使えるとされています。ただし、参加は18歳以上・個人の Google アカウントに限られ、使える国や言語も一部です。

同じ Business Standard 以上が対象の Gemini 機能には、Google Meet の自動議事録もあります。

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いつから使える?展開スケジュールと利用上限

2026年10月29日から、時間をかけて段階的に展開されています。すぐに表示されなくても、しばらく待つ必要があります。

対象 展開の開始 表示されるまで
即時リリースのドメイン 2026年10月29日 15日以上かかる場合あり
計画的リリースのドメイン 2026年10月29日 15日以上かかる場合あり

今回は「拡張ロールアウト(Extended rollout)」とされ、即時リリースと計画的リリースで開始日が同じです。即時リリース・計画的リリースは、Google Workspace の管理者が選ぶ新機能の配信方式で、ふだんは計画的リリースの方が最短でも1週間遅れて届きます。

個人の Google AI Pro / Ultra でいつ表示されるかは、公式発表では区別して示されていません。

12月1日までは上限が引き上げ

公式ブログには、少なくとも2026年12月1日まで、Workspace のお客様は Gemini で複数スライドのプレゼンを作る際の上限が引き上げられる(プロモーション期間)との注記があります。

使うときにはその旨の通知が表示されます。期間が終わるとユーザーごとの利用上限が適用され、上限の内容は適用前にヘルプセンターで案内するとされています。具体的な回数は、2026年11月1日時点では示されていません。

プレゼン全体の編集の展開スケジュール
Google Workspace Updates「Edit entire presentations with Gemini in Google Slides」(2026年10月30日)をもとに IT Picks 編集部が作成

使い方:サイドパネルから全体の編集を頼む

ヘルプに載っている手順は、パソコン版のスライドで次のとおりです(画面の表記は英語版ヘルプのものです)。

① プレゼンを開く

パソコンで Google スライドを開き、編集したいプレゼンを開きます。

② Gemini のサイドパネルを開く

画面右上の「Ask Gemini」をクリックします。

③ 直したい内容を英語で入力して送る

サイドパネルに、複数のスライドやプレゼン全体で行いたい変更を入力し、Submit(送信)をクリックします。対象のスライドを番号で指定することも、「all slides(すべてのスライド)」と全体を指定することもできます。

④ 変更の概要を確認する

Gemini の作業が終わると、サイドパネルに変更の概要が表示されます。内容を確認し、必要なら手で直します。

参考にする資料を指定するときは、例文の[reference file]の部分で Google ドライブのファイルを指定します。スライドの Gemini では、プロンプトで「@」を付けてドライブのファイルを参照する方法もヘルプで案内されています。

注意点:英語のみ・結果の確認・元に戻す方法

公開時点では英語のみ

公式ブログは「公開時点では英語のみの対応」としており、ヘルプにも「現在はパソコンと英語のみ」と書かれています。スライドの Gemini のサイドパネル自体は日本語にも対応していますが、この一括編集の機能は日本語に対応しているとは書かれていません。

日本語の資料で試す場合も、指示は英語で書くのが前提になります。日本語のスライドの内容がどこまで正しく扱われるかは、公式には示されていません。日本語への対応時期も、2026年11月1日時点では発表されていません。

変更は必ず見直す

Gemini はどのスライドを変えるかを自分で判断します。意図しないスライドまで変わっていないか、数字や固有名詞が書き換わっていないかを、変更の概要と実際のスライドの両方で確認しましょう。

ヘルプも、Gemini は要求に対応できない場合があるとしており、不正確な結果は「Bad suggestion」からフィードバックできます。

元に戻す・版の履歴で取り消せる

公式ブログによると、編集は自分で行った編集と同じ扱いで反映されます。そのため、「元に戻す」や「版の履歴」で変更を確認・取り消しできます。

大きな資料で試すときは、先に複製を作っておくか、版の履歴で戻せる状態を確認してから頼むと安心です。

管理者が確認すること

公式ブログでは、この機能に管理者向けの設定はないとされています。対象のエディションで Gemini が使える状態なら、展開が届いたユーザーから順に使えるようになります。

社内に案内する場合は、次の3点を伝えておくとよいでしょう。

  • 英語のみの対応で、日本語の指示には対応が示されていない
  • 展開は10月29日からで、表示まで15日以上かかる場合がある
  • 編集結果は必ず人が確認し、問題があれば元に戻す・版の履歴で戻す

Gemini を業務にどう組み込めるかは、事業者向けの Gemini をまとめた次の記事も参考にしてください。

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IT Picks的な所感

今回の機能は、AI に資料を「作らせる」から「直させる」へ広げる変更だと考えています。実際の業務では、ゼロから作るより、既存の資料のデザインを会社のテンプレートに揃えたり、古い数字を新しい資料に合わせて更新したりする時間の方が長いことも多いはずです。

一方で、日本語に対応していない点は、日本の利用者にとって大きな制約です。6月の新規作成の機能も公開時点では英語(米国)のみで、2026年11月1日時点のヘルプでも「英語のみ」のままです。日本語で使えるようになるまでは、英語の資料や海外向けのプレゼンで試す機能と考えるのが現実的だと思います。

12月1日以降の利用上限がどうなるかも含め、ヘルプセンターの案内を待ちたいところです。10月は Google Workspace の新機能が続いており、スプレッドシートには箱ひげ図も追加されました。

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まとめ

Google スライドの「プレゼン全体の編集」のポイントをまとめます。

  • 発表日:2026年10月30日(Google Workspace Updates)
  • できること:1つの指示で、複数のスライド・プレゼン全体の内容とデザインをまとめて編集
  • 例:デザインを別ファイルに合わせる、内容をドライブの資料で更新、スライドの統合・追加、タイトルの書式を揃える
  • 対象:Business Standard / Plus、Enterprise Standard / Plus、Google AI Pro / Ultra、Google AI Pro for Education
  • 展開:即時リリース・計画的リリースとも2026年10月29日から(表示まで15日以上かかる場合あり)
  • 言語:公開時点では英語のみ(日本語への対応は示されていない)
  • 管理者の設定:なし
  • 注意点:変更は必ず確認、元に戻す・版の履歴で取り消せる、12月1日以降はユーザーごとの上限

対象のプランを使っている人は、まず英語の資料のコピーで「タイトルの書式を揃えて」と頼むところから始めてみてください。

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