信用金庫のシステム障害が復旧 原因は機器の故障【2026年11月】
※ 2026年11月6日、全国信用金庫協会・しんきん共同センター・信金中央金庫が公表した「システム障害の復旧および信用金庫のサービス再開について」と、各信用金庫の復旧のお知らせをもとに、復旧の時刻・原因・遅れた振込の扱いを追記しました(初出:2026年11月6日)。
2026年11月6日、信用金庫の共同システム「しんきん共同システム」で障害が起き、西日本エリアの信用金庫で、窓口・ATM・ネットバンキングなどが使えなくなりました。障害は同じ日の19時05分に復旧作業が完了し、ATMをはじめとする全てのサービスが利用できる状態に戻っています。
全国信用金庫協会と、システムを運営・管理する一般社団法人しんきん共同センター、信金中央金庫の連名の発表によると、障害の発生は11月6日13時27分(当初の発表の13時35分から訂正)です。原因は「システム機器の故障によるもの」で、「サイバー攻撃に起因するものではないことを確認しております」と説明しています。

この記事では、しんきん共同センターと各信用金庫の公式のお知らせに書かれていることだけをもとに、何が止まったのか、いつ戻ったのか、遅れた振込や引き落としの扱い、利用者がやることを整理します。影響を受けた信用金庫の数や、故障した機器の詳しい内容は、公式に書かれていないため推測しません。
この記事はこんな人向けです
- 東海・北陸から西の信用金庫に口座があり、11月6日の午後にATMやネットバンキングが使えなかった
- 遅れた振込や口座振替・引き落としがどう処理されるのか知りたい
- しんきん共同センターや各信用金庫が復旧について公式に何を発表しているかを確かめたい
しんきん共同システムの障害とは?一言でまとめると
一言でいうと、多くの信用金庫が共同で使っている勘定系(預金・振込などを処理する中心のシステム)が止まり、西日本の信用金庫で入出金や振込がほぼできなくなった——という障害です。
| 項目 | 公式の発表(11月6日の復旧の発表まで) |
|---|---|
| 発生 | 11月6日13時27分(しんきん共同センター。当初の13時35分から訂正)。各信用金庫の発表は「13時30分ごろ」 |
| 止まったシステム | しんきん共同センターが運営・管理する「しんきん共同システム」 |
| 影響の範囲 | このシステムを使う西日本エリアの信用金庫 |
| 止まったサービス | 窓口業務・ATM・ネットバンキング・アプリなど |
| 原因 | 「システム機器の故障によるもの」。「サイバー攻撃に起因するものではないことを確認しております」 |
| 復旧 | 19時05分に復旧作業が完了。西日本エリアの信用金庫でATMをはじめとする全てのサービスが利用可能に |
| 遅れた振込 | 他の金融機関からの振込の入金などが11月9日(月)付になる場合がある(瀬戸信用金庫・大阪信用金庫) |

復旧の発表で分かったこと:19時05分に全てのサービスが利用可能に
11月6日、全国信用金庫協会・しんきん共同センター・信金中央金庫は「しんきん共同センターのシステム障害の復旧および信用金庫のサービス再開について」を公表しました。しんきん共同センターのお知らせ一覧に、休止のお知らせと並んで載っています。

① 19時05分に復旧作業が完了
発表によると、しんきん共同システムの障害は19時05分に復旧作業が完了しました。「現在、西日本エリアの信用金庫では、ATMをはじめとする全てのサービスがご利用可能となっております」としています。
発生の13時27分から数えると、復旧作業の完了までは約5時間40分です。
② 発生時刻を「13時27分」に訂正
最初の発表では、障害の発生を「13時35分」としていました。復旧の発表では「当初、システム障害の発生時刻を13時35分とご報告しておりましたが、正しくは13時27分でした」と訂正しています。
③ 原因は「システム機器の故障」——サイバー攻撃ではないことを「確認」
原因の書き方も変わりました。
| 最初の発表(休止のお知らせ) | 復旧の発表 | |
|---|---|---|
| 原因 | 「機器の故障によるもの」 | 「システム機器の故障によるもの」 |
| サイバー攻撃 | 「起因するものではないと考えております」 | 「起因するものではないことを確認しております」 |
最初は「考えております」だったサイバー攻撃の否定が、「確認しております」に変わりました。一方で、どの機器がなぜ故障したのかは、復旧の発表にも書かれていません。
④ お詫びと再発防止
発表は「お客様には多大なご不便、ご迷惑をおかけしましたことを重ねて深くお詫び申し上げます」としたうえで、「障害の再発防止に全力をあげて取り組む所存」と結んでいます。具体的な再発防止策や、今後の発表の予定は書かれていません。
しんきん共同システムとは?
しんきん共同センターの「業務紹介」によると、全国に254ある信用金庫のうち、9割を超える236の信用金庫が「しんきん共同システム」を使って日々の業務を行っています。しんきん共同センターは、このシステムの企画・開発から運用・管理までを一元的に担っています。
沿革によると、もとは全国7地区にあった共同事務センターのホストコンピューターを、2010〜2011年に東日本センターと西日本センターの2拠点に集約しました。
| 拠点 | 集約された共同事務センター(公式の沿革) |
|---|---|
| 西日本センター | 信金大阪、東海地区、九州、中国地区 |
| 東日本センター | 信金東京、北海道、東北地区 |
今回お知らせを出した広島信用金庫は「しんきん共同センター(西日本センター)でオンライン障害が発生」と書いています。お知らせを出した信用金庫は、東海(瀬戸・岐阜)、北陸(福井)、関西(大阪シティ・大阪・大阪商工)、中国(広島)など、西日本エリアの広い範囲にわたります。
何が使えなくなった?
各信用金庫のお知らせにある「使えなくなったもの」を整理します。書き方は信用金庫ごとに少しずつ違います。

| 信用金庫 | お知らせに書かれていること |
|---|---|
| 瀬戸信用金庫 | 勘定系システムが停止。窓口(入出金・振込・定期預金など)、ATM(自金庫の全取引、提携金融機関・コンビニATMでのキャッシュカードも)、アプリ・WEBサービス、口座振替・引き落としの一部が遅延または保留 |
| 岐阜信用金庫 | 一部の窓口業務、ATM・ネットバンキング・アプリバンキングなどが休止 |
| 広島信用金庫 | オンライン端末、為替、ATM(コンビニATMを含む)などが使えない |
| 大阪シティ信用金庫 | すべてのオンライン取引が停止。窓口・ATM・ネットバンキング・他行キャッシュカードによるATM取引など、勘定に関わる全ての取引が利用不可 |
| 大阪信用金庫 | 窓口業務・ATM・インターネットバンキング・アプリなどの取り扱いができない |
| 大阪商工信用金庫 | 店頭・ATM・ネットバンキング・アプリ・他行キャッシュカードによるATM取引など、勘定に関わるすべての取引が停止 |
| 福井信用金庫 | 店舗窓口業務の一部(入出金・振込・為替・残高照会など)、ATM・ネットバンキング・アプリ |
ポイントは、信用金庫のATMだけでなく、コンビニATMや他の金融機関のATMでも信用金庫のキャッシュカードが使えなかったことです(瀬戸信用金庫・広島信用金庫)。窓口に行っても入出金や振込ができない状態でした。
原因:公式は「システム機器の故障」と説明
しんきん共同センターなどの発表では、原因について次のように書かれています。
- 最初の発表:当該システム障害は、機器の故障によるものであり、サイバー攻撃に起因するものではないと考えております
- 復旧の発表:当該障害の原因は、システム機器の故障によるものであり、サイバー攻撃に起因するものではないことを確認しております
どの機器が、なぜ故障したのかは、復旧の発表でも公式に書かれていません。
この記事では、故障した機器の種類や、障害が広がった理由は推測しません。
振込・口座振替・引き落としへの影響
障害の間は、窓口でもネットバンキングでも振込ができませんでした(大阪シティ信用金庫ほか)。瀬戸信用金庫は、障害の間の影響として「口座振替・各種引き落とし:一部処理の遅延または保留」も挙げていました。
復旧のあと、瀬戸信用金庫と大阪信用金庫が、遅れた振込の扱いを書いています。
| 気になること | 公式の発表(11月7日に確認) |
|---|---|
| 障害の間に、他の金融機関から振り込まれたお金 | 11月9日(月)付で口座に入金(瀬戸信用金庫。「システム処理の都合上」) |
| 障害の間の振込 | 一部の振込が11月9日付になる場合がある(大阪信用金庫。お知らせの表記は「11月9月付」) |
| 障害の間に手続きした振込・取引の確かめ方 | 通帳記帳やアプリの入出金明細で確認を(瀬戸信用金庫) |
| 口座振替・引き落としをいつ・どう処理するか | 共同センターの発表には書かれていない |
| 引き落としが遅れたことによる手数料・延滞の扱い | 公式の発表は無い |
遅れた振込や入金の扱いは、信用金庫ごとに書き方が違います。共同センターの復旧の発表には、振込や口座振替の扱いは書かれていません。自分の口座の取引に心配がある人は、取引店か各信用金庫の相談窓口に確かめるのが確実です。
復旧の状況
しんきん共同センターの発表のほか、各信用金庫も11月6日〜7日に復旧のお知らせを出しています。

| 信用金庫 | 復旧のお知らせに書かれていること |
|---|---|
| 瀬戸信用金庫 | 「【復旧】システム障害復旧に伴う通常取引再開とお詫びについて」。全てのサービスが復旧。障害の期間は「13時30分頃〜17時30分頃(復旧完了)」 |
| 広島信用金庫 | 「しんきん共同センターのオンライン障害は、19時05分に復旧し、すべてのお取引がご利用可能となりました」 |
| 岐阜信用金庫 | 「【全面復旧】」。他行庫への振込取引も含め、全て再開(時刻の記載なし) |
| 大阪信用金庫 | 11月6日に「一部復旧」(ATMでの入出金は可能、ATMでの振込やネットバンキングの為替は一部障害)、11月7日付で「復旧しております」 |
| 大阪シティ信用金庫 | 「しんきん共同オンラインシステムの障害は解消されました」(時刻の記載なし) |
| 福井信用金庫 | 「すべてのサービスが復旧しました」 |
復旧の時刻の書き方は、信用金庫によって違います。共同センターと広島信用金庫は19時05分、瀬戸信用金庫は障害の期間を17時30分頃までと書いています。この記事では、違いの理由は推測しません。

自分の信用金庫で遅れた処理がどう扱われるかは、その信用金庫の公式サイトのお知らせで確かめてください。
利用者がやること
公式の案内と、こうした場面での一般的な注意を分けて整理します。
① 障害の間の振込・入金が処理されたかを確かめる(公式の案内)
瀬戸信用金庫は、障害の時間帯に手続きした振込や取引の処理状況を、通帳記帳やアプリの入出金明細で確かめるよう呼びかけています。他の金融機関からの振込の入金は11月9日(月)付になるとしています。大阪信用金庫も、一部の振込が11月9日付になる場合があるとしています。
② 困ったら取引店か相談窓口へ(公式の案内)
瀬戸信用金庫は、取引の状況確認や分からないことの問い合わせ先としてお客様相談所(0120-205-118、平日9時〜17時)と取引店を案内しています。電話がつながりにくい場合があるとも書いています。ほかの信用金庫も、電話番号は各信用金庫の公式サイトで確かめてからかけましょう。
③ 口座振替・引き落としを確かめる
11月6日前後に引き落としや給与・代金の入金が予定されていた人は、通帳や残高照会で処理されたかを確かめておくと安心です。障害の間、瀬戸信用金庫は一部の処理が遅延または保留になっていると書いていました。
④ 公式サイトのお知らせを確かめる(公式の案内)
しんきん共同センターも各信用金庫も、状況をホームページなどで知らせています。SNS の書き込みではなく、自分の信用金庫の公式サイトの「重要なお知らせ」を見るのが確実です。
⑤ 障害に便乗した電話・訪問・メールに注意
大阪信用金庫は「今回のシステム障害に関連して、警察官や当金庫職員を名乗り、不審な連絡や訪問が発生するおそれがあります」と注意を呼びかけています。「警察官や当金庫職員が、暗証番号をお尋ねしたりすることはありません」とも書いています(公式の案内)。
大阪シティ信用金庫も職員をかたる電話・訪問や、不審メールへの注意を、大阪商工信用金庫は職員を騙った不審な電話への注意を、それぞれ以前からトップページで呼びかけています。
暗証番号やネットバンキングのパスワードを電話やメールで聞かれても、答えずに取引店に確かめるのが基本です。被害にあったときの相談先は、IPA の個人向け窓口の記事にまとめています。

公式にまだ書かれていないこと
復旧の発表のあとも、公式のお知らせに書かれていないことを整理します。
| 項目 | 公式の状況(11月7日に確認) |
|---|---|
| 影響を受けた信用金庫の数・一覧 | 公式の一覧は無い(共同センターの発表は「西日本エリアの信用金庫」) |
| 故障した機器の種類・場所 | 書かれていない(「システム機器の故障によるもの」とだけ) |
| システム全体の復旧の時刻 | 19時05分に復旧作業が完了(共同センターの発表で分かった) |
| 遅れた振込・引き落としの扱い | 共同センターの発表には無い(瀬戸・大阪の信用金庫は11月9日付の入金・振込について記載) |
| 再発防止策 | 「障害の再発防止に全力をあげて取り組む」とだけ。具体策の発表は無い |
IT Picks的な所感
しんきん共同システムは、全国236の信用金庫が使う共同のシステムです。共同で使うことで、1つの信用金庫では持ちにくい大きなシステムを運用できる一方、1か所の障害が広い地域の信用金庫に一度に響く——という面が、今回はっきり出たと思います。窓口・ATM・ネットバンキング・コンビニATMまでまとめて止まったため、利用者にとって「別の手段で引き出す」逃げ道がほとんどありませんでした。
障害は当日の19時05分に復旧し、サイバー攻撃ではないことも「確認」されました。平日の午後、復旧作業の完了まで約5時間40分かかったことになり、遅れた振込が週明けの11月9日付になる信用金庫もあります。ただ、どの機器がなぜ故障したのか、なぜ西日本の広い範囲の取引が一度に止まったのか、具体的にどう再発を防ぐのかは、まだ公式に示されていません。「再発防止に全力をあげて取り組む」とした共同センターの、今後の説明を待ちたいところです。
11月は、ドコモがオンラインショップとMy docomoを止めた件など、生活に関わる大きなサービスが止まる出来事が続いています。ふだん使う口座が1つだけの人は、急ぎのときに使える別の手段を考えておくのもよさそうです。

まとめ
しんきん共同システムの障害のポイントをまとめます。
- 発生:2026年11月6日13時27分(しんきん共同センター。当初の13時35分から訂正)。各信用金庫の発表は13時30分ごろ
- 復旧:19時05分に復旧作業が完了。西日本エリアの信用金庫でATMをはじめとする全てのサービスが利用可能に
- 止まったシステム:しんきん共同センターが運営・管理する「しんきん共同システム」(西日本エリアの信用金庫が利用)
- 止まったサービス:窓口業務・ATM(コンビニATMでのキャッシュカードを含む)・ネットバンキング・アプリなど
- 原因(公式):システム機器の故障によるもの。サイバー攻撃に起因するものではないことを確認
- 遅れた振込:他の金融機関からの振込の入金は11月9日(月)付(瀬戸信用金庫)、一部の振込は11月9日付の場合あり(大阪信用金庫)
- まだ分からないこと:故障した機器の詳細、口座振替・引き落としの扱い(共同センターの発表には無し)、具体的な再発防止策
- 利用者がやること:通帳記帳や入出金明細で処理を確認、困ったら取引店・相談窓口、障害に便乗した電話・訪問に注意
信用金庫に口座がある人は、11月6日の振込・入金・引き落としが処理されたかを通帳やアプリで確かめ、分からないことは自分の信用金庫に問い合わせましょう。
