kintoneの最小10ユーザーとは?11月からの料金と対策【2026年版】
「kintone を5人で使っているけど、11月から請求が変わるらしい」——少人数で kintone を使っている会社・部署では、そろそろ判断が必要な時期です。
サイボウズは2024年に、kintone の最小契約ユーザー数を5ユーザーから10ユーザーに引き上げました。すでに10ユーザー未満の月額契約で使っている場合は猶予がありましたが、その猶予は2026年10月末で終わります。2026年11月(11月1日請求)からは、自動で10ユーザー分の料金に切り替わります。

この記事では、サイボウズ公式の案内をもとに、誰の料金がいくら上がるのか・何もしないとどうなるのか・10月末までに考えたい選択肢を整理します。小規模チームが kintone を続けるかどうかを決めるための記事、という位置づけです。
この記事はこんな人向けです
- kintone を10ユーザー未満・月額契約で使っていて、2026年11月から請求がいくらになるか知りたい
- 何もしないとどうなるのか、10月末までにやっておくべきことを確認したい
- これから少人数で kintone を契約する場合の最低料金とコースの違いを知りたい
kintoneの最小契約ユーザー数とは?一言でまとめると
「何人で使っても、最低この人数分は払う」という契約の下限です。kintone はこれが10ユーザーです。5人で使っても、料金は10人分になります。
サイボウズは2024年5月30日に、価格改定とあわせてこの下限の変更を発表しました。理由は「運用や開発をはじめとした運営全体への投資を拡大」するためと説明しています。
| サービス | 改定前の最小契約ユーザー数 | 改定後 |
|---|---|---|
| kintone(ライト・スタンダード) | 5ユーザー | 10ユーザー |
| kintone(ワイド) | — | 1,000ユーザー |
| メールワイズ | 2ユーザー | 5ユーザー |
| kintone のゲストユーザー | — | 最小契約ユーザー数なし |
※ サイボウズ公式「クラウドサービスの価格改定に関するご案内」・2024年5月30日のプレスリリース(2026年10月20日確認)。
新しい下限は、2024年11月1日(10月1日以降の手続き分)から新規契約に適用されています。今回の「11月の切り替え」は、改定前から10ユーザー未満の月額契約で使っている会社に向けた猶予期間の終わり、という話です。

kintoneの料金:3コースの違い
kintone の料金は1ユーザーごとの月額です。現在の公式料金は次のとおりです。
| ライト | スタンダード | ワイド | |
|---|---|---|---|
| 月額(1ユーザー・税抜) | 1,000円 | 1,800円 | 3,000円 |
| 年額(1ユーザー・税抜) | 12,000円 | 21,600円 | 36,000円 |
| 最小契約ユーザー数 | 10 | 10 | 1,000 |
| アプリ数 | 200まで | 1,000まで | 3,000まで |
| スペース数 | 100まで | 500まで | 1,000まで |
| API リクエスト(1アプリ・1日) | 使えない | 1万 | 10万 |
| プラグイン・JavaScript/CSS・外部サービス連携 | 使えない | 使える | 使える |
| サポート | チャット・メール | チャット・メール・電話 | チャット・メール・電話 |
※ kintone 公式「料金」(2026年10月20日確認)。表示価格は税抜です。ディスク容量は「5GB×ユーザー数」。
ライトとスタンダードの差は、拡張できるかどうかです。プラグインや JavaScript でのカスタマイズ、ほかのサービスとの API 連携はスタンダード以上でしか使えません。
もう一つ見落としやすいのが、年額にしても割安にならない点です。ライトの年額12,000円は月額1,000円の12か月分、スタンダードの21,600円も1,800円の12か月分と同じ金額です(公式料金表から編集部計算)。

11月から誰の料金が変わる?対象の確認
切り替えの対象は、10ユーザー未満で、月額契約している会社だけです。契約形態ごとに整理すると次のようになります。
| 今の契約 | 2026年11月からどうなるか |
|---|---|
| 月額・10ユーザー未満(5〜9ユーザー) | 11月1日請求分から10ユーザー分の料金に自動で切り替わる |
| 月額・10ユーザー以上 | 変わらない |
| 年額・10ユーザー未満 | 契約期間の終了日までは今のユーザー数。更新は10ユーザー以上でのみ可能 |
| 2024年10月以降の新規契約 | すでに10ユーザー以上で契約しているため変わらない |
※ サイボウズ公式「クラウドサービスの価格改定に関するご案内」(2026年10月20日確認)をもとに整理。
改定前の最小契約ユーザー数は5だったので、影響を受けるのは5〜9ユーザーで契約している月額のお客様です。年額契約の場合は11月ではなく、次の更新のタイミングで同じ判断が必要になります。
10人未満だといくら上がる?人数別の試算
1ユーザーあたりの単価は、2024年11月の改定ですでに新料金になっています。11月から変わるのは請求の人数です。
| 今の契約人数 | ライト(今 → 11月〜) | 差額/月 | スタンダード(今 → 11月〜) | 差額/月 |
|---|---|---|---|---|
| 5ユーザー | 5,000円 → 10,000円 | +5,000円 | 9,000円 → 18,000円 | +9,000円 |
| 7ユーザー | 7,000円 → 10,000円 | +3,000円 | 12,600円 → 18,000円 | +5,400円 |
| 9ユーザー | 9,000円 → 10,000円 | +1,000円 | 16,200円 → 18,000円 | +1,800円 |
※ 月額・税抜。単価は kintone 公式「料金」(2026年10月20日確認)、計算は IT Picks 編集部。
5ユーザーで使っている場合は、ちょうど2倍になります。スタンダードなら年間で10万8,000円の増加です(税抜・編集部計算)。
税込(10%)で見ると、11月からの最低料金はライトで月11,000円、スタンダードで月19,800円です(編集部計算)。
何もしないとどうなる?注意点
① 手続きなしで10ユーザー分の請求になる
公式は「2026年11月(2026年11月1日請求)以降の料金は、改定後の最小契約ユーザー数に自動で切り替わります」と案内しています。申し込みや手続きは不要で、何もしなければ自動で10ユーザー分になります。
② 10ユーザー未満には減らせない
10ユーザー未満の月額契約は、10ユーザー以上への追加のみ可能で、10ユーザー未満への削減はできません。今のうちに人数を減らしておく、という対処はできない仕組みです。
③ 年額への切り替え・発注先の変更は、その時点で10ユーザーに
公式は、「発注先の変更」と「月額から年額への契約変更」をした場合も、改定後の最小契約ユーザー数を適用するとしています。10月末までの猶予があるのは、ユーザー数やコースの変更をしない場合です。
年額は月額の12か月分と同じ金額なので、年額に切り替えても安くはならず、10ユーザー分の請求が早まるだけです。
④ 年額契約は期間中に減らせない
年額サービスは、契約期間中にユーザー数を減らしたり、コースをダウングレードしたりできません。来年以降の使い方が決まっていないなら、月額のまま様子を見るのが無難です。

11月までに考えたい3つの選択肢
① 10ユーザーで続け、使う人を増やす
11月からは10人分を払うことになるので、10人まで使う人を増やしても料金は同じです。今は一部の担当者だけが使っている会社なら、ほかの部署や担当者にもアカウントを配ることで、1人あたりの負担を下げられます。
社外の取引先と一緒に使うなら、ゲストユーザーという別の契約があります。ゲストは招待されたゲストスペースの中だけを見られるユーザーで、最小契約ユーザー数の設定はありません。料金はライトで月700円、スタンダード・ワイドで月1,440円(1ユーザー・税抜)です。
ただし、ゲストユーザーだけでは契約できず、kintone 本体の契約が前提です。ゲストはモバイルアプリが使えない点にも注意してください。
② コースを見直す
プラグインや JavaScript カスタマイズ、外部サービスとの API 連携を使っていないなら、ライトで足りる可能性があります。10ユーザー分で比べると、ライトは月10,000円、スタンダードは月18,000円(税抜)で、月8,000円の差です(編集部計算)。
ただし、10月末までの猶予は、公式の案内では「ユーザー数やコースの変更を行わない場合」が条件です。変更するなら、10ユーザー分の請求になることを前提に、11月以降の契約として考えるのが分かりやすいです。
③ ほかのツールを検討する
10人分の料金が負担になるなら、別のツールを検討するのも選択肢です。同じサイボウズのサイボウズ Office(クラウド版)は、契約が5ユーザーからです。プレミアムコース(月1,000円・税抜)では、スタンダードコースの機能に加えてカスタムアプリ機能が使えます(公式によると、コースの違いはこの機能だけです)。
| kintone ライト | kintone スタンダード | サイボウズ Office プレミアム | |
|---|---|---|---|
| 月額(1ユーザー・税抜) | 1,000円 | 1,800円 | 1,000円 |
| 最小契約 | 10ユーザー | 10ユーザー | 5ユーザー |
| 5人で使う場合の月額(税抜) | 10,000円 | 18,000円 | 5,000円 |
※ kintone 公式「料金」、サイボウズ Office 公式「価格」(2026年10月20日確認)。5人の月額は編集部計算。
サイボウズ Office は、公式が「中小企業のデジタル化を支える」とうたうグループウェア(スケジュール・掲示板・ワークフローなど)で、kintone とは製品の性格が違います。kintone で作ったアプリやプラグインがそのまま動くわけではないので、乗り換えるなら30日間の無料お試しで、今の業務が回るかを確かめてから決めてください。
業務ツールの値上げは kintone だけではありません。タスク管理の Backlog や、チャットの Chatwork の料金も最近見直されています。


小規模ユーザーの反応
最小契約ユーザー数の引き上げについては、kintone の情報を発信しているブログでも、小規模利用への影響を指摘する声が出ています。
「キンボウズキントーンブログ」を運営するキンボウズ株式会社の代表は、同ブログで改定内容を解説したうえで、「小規模や個人での利用は更に厳しい製品になったと考えます」と述べています(出典、2024年6月14日公開)。同じ記事では、自身も1ユーザーで使っており、猶予期間を含めてどうするか考えている、と書いています(出典)。
これは一つの企業の意見で、kintone の小規模利用者全体の評価を表すものではありません。ただ、5〜9人で使っている会社ほど影響が大きいのは、上の試算のとおりです。
これからkintoneを契約する少人数チームへ
これから kintone を始める場合は、最初から10ユーザー以上の契約になります。最低料金はライト10ユーザーで月10,000円(税抜)、スタンダードなら月18,000円(税抜)です。
公式の30日間の無料お試しは、スタンダードコースの機能を、ユーザー数の制限なしで試せます。ただし、お試し期間は延長できず、終了から30日後にデータが削除されます。お試し中に登録したデータや設定は、発注時にお試し環境を指定すれば、そのまま本運用に引き継げます。
支払いは、サイボウズとの直接契約ならクレジットカード払いか、マネーフォワード 掛け払い(請求書払い/口座振替)です。販売パートナー経由で買う場合は、パートナーの条件に従います。
Microsoft 365 など、すでに契約しているグループウェアで足りないかも先に確かめておくと、二重払いを防げます。

よくある質問
Q. 11月から1ユーザーあたりの単価も上がりますか?
A. 単価は2024年11月の改定ですでに新料金(ライト1,000円・スタンダード1,800円、税抜)になっています。2026年11月に変わるのは、請求の人数(最小10ユーザー)です。
Q. 10月中に申し込みや手続きが必要ですか?
A. 公式は、11月から自動で切り替わると案内しています。10ユーザーで続けるなら手続きは不要です。
Q. 今のうちに年額契約にすれば、5ユーザーのまま使えますか?
A. できません。公式は、月額から年額に変更した場合も改定後の最小契約ユーザー数を適用するとしています。
Q. 年額契約で10ユーザー未満の場合はどうなりますか?
A. ユーザー追加やコースのアップグレードをしなければ、契約期間の終了日までは今のユーザー数で使えます。更新するときは10ユーザー以上での契約になります。
Q. ゲストユーザーも10人分払う必要がありますか?
A. ありません。ゲストユーザーには最小契約ユーザー数の設定がありません。ただし、ゲストだけでは契約できず、kintone 本体の契約が必要です。
まとめ
kintone の最小契約ユーザー数の切り替えのポイントをまとめます。
- 最小契約ユーザー数:10ユーザー(2024年11月改定。それまでは5ユーザー)
- 切り替え:10ユーザー未満の月額契約は2026年11月(11月1日請求)から自動で10ユーザー分
- 猶予の条件:ユーザー数・コースを変えない場合に限り、2026年10月末まで今の人数の料金
- 値上がり額:5ユーザーならライト+5,000円/月、スタンダード+9,000円/月(税抜)
- 注意:10ユーザー未満への削減は不可。年額への変更・発注先の変更はその時点で10ユーザーに
- 年額契約:期間終了まで今の人数。更新は10ユーザー以上
- 料金:ライト1,000円、スタンダード1,800円(1ユーザー・月額・税抜)。年額でも割引なし
まずは管理画面で今の契約人数と契約形態(月額・年額)を確認し、10人分を払って使い続けるか、コースや別のツールを見直すかを10月中に決めておきましょう。
